本日、2025年11月15日、寺本圭佑『ハープで奏でるクリスマスキャロル vol.1』のリリースを開始しました。
一足早いクリスマス気分をどうぞ味わってください。自ら設計、製作したハープ計24台を用いて演奏したクリスマスキャロル集です。
Apple Music, Spotify, Amazon Music 等ストリーミングサービスにてお聞きください。サブスクをされていない方は iTunes 等からもダウンロードできます。
1 牧人ひつじを The First Nowell, Cornish 2:53
2 ガブリエルの告知 Gabriel’s Message, Basque 2:22
3 三隻のふね I Saw Three Ships 1:26
4 カンティガ424番「我らが主なる王よ」 Cantiga de Santa Maria 424, Pois que dos Reis Nóstro Sennor 2:08
5 来ませ、異邦人の贖い主よ Veni, Redemptor gentium, 3:08
6 キリストが生まれたとき Tra Va Ruggit Creest, Manx 2:11
7 鳥の歌 El Cant dels Ocells, Catalan 2:26
8 聖母の御子 El Noi de la Mare 1:35
9 御使いうたいて What Child is this?, English 2:51
10 神の御子は今宵しも Adeste Fideles, John Francis Wade (1711-1786) 2:10
11 あら野のはてに Angels We Have Heard on High, 2:33
12 ゴールウェイのクリスマス・キャロル Christmas Carol as sung in the county of Galway, Irish 1:22
13 2つのウォセイル Y Washael 3:31
14 ねむる み子は Lulajże Jezuniu, Polish, 1:37
15 きよしこの夜 Silent Night, Franz Xaver Gruber (1787-1863) 2:15
total: 34:28:00
1 まきびとひつじを The First Nowell
ブリテン島南西部コーンウォル起源のクリスマスキャロル
使用ハープ :ヒノキ製金属弦ハープ(op.322, 27弦, G2-E6)
2 ガブリエルの告知 Gabriel’s Message
13世紀のバスク地方のキャロル。大天使ガブリエルの受胎告知を歌ったもの。日本聖公会『聖歌集』66番に「み使い来たり告げん」として収録されている。2台のハープのために編曲。
使用ハープ:国産ヒノキ製金属弦ハープ (op.329, 20弦, G3-E6)
リンデン/桂製カーボン弦ハープ (op.335, 20弦, G2-E5)
3 三隻のふね I Saw Three Ships
イングランドの伝統的なクリスマス・キャロル。3台のハープ用に編曲。
使用ハープ :ヒノキ製金属弦ハープ「シャムロック」(op.317, 20弦, G3-E6)
桐製金属弦ハープ(op.253, 12弦, G1-D3)
ホオ/桂製カーボン弦ハープ(op.341, 13弦, G5-E7)
4 カンティガ424番「我らが主なる王よ」Cantiga de Santa Maria 424, Pois que dos Reis Nóstro Sennor
カスティーリャ王アルフォンソ10世 Alfonso X (1221-1284)が編纂させた『聖母マリアのカンティガ集』(1257-1279) から。東方の三賢人の旅をうたったイベリア半島最古のクリスマスキャロルとされる。
使用ハープ :紙製アーチドハープ (op.298, 17弦, C2-E4)
ヒノキ製金属弦ハープ「龍のハープ」(op.311, 20弦, G3-E6)
リンデン/桂製カーボン弦ハープ (op.335, 20弦, G2-E5)
5 来ませ、異邦人の贖い主よ Veni, Redemptor gentium
ミラノ司教アンブロジウスが作曲したとされる単旋律聖歌。待降節(アドベント)で歌われる。途中で逆行する部分を作るアレンジを行った。
使用ハープ :ヒノキ製金属弦ハープ(op.343, 20弦, G3-E6)
6 キリストが生まれたとき Tra Va Ruggit Creest, The Good Old Way
「キリストが生まれたとき」というタイトルが付けられたマン島のクリスマス・キャロル。Dr. Henry Clague (1842–1908) が採譜し、彼の3巻からなる手稿譜 (c.1890) に収録。元来世俗的な曲だったがメソジストによって The Good Old Way という賛美歌に書き換えられた。
使用ハープ :メープル製金属弦ハープ(op.332, 20弦, G3-E6)
7 鳥の歌 El Cant dels Ocells
チェロ奏者カザルス Pablo Casals (1876 -1973) が平和への願いを込めて奏で続けていたスペイン、カタルーニャの美しい旋律。イエス・キリストの生誕を鳥たちが祝った歌。 1オクターヴに8音の弦があるハープで変則調弦を用いて臨時記号の音を奏でています。
使用ハープ:国産ヒノキ製金属弦ハープ (op.307, 22弦, G3-E6, F#つき)
リンデン/桂製カーボン弦ハープ (op.335, 20弦, G2-E5)
8 聖母の御子 El Noi de la Mare
スペイン、カタルーニャの古いクリスマスキャロル。幼子イエスに何を差し上げればよいかという内容。ギター奏者アンドレス・セゴビア Andrés Segovia (1893-1987) が演奏して広く知られることとなった。6台のハープで賑々しく演奏。
使用ハープ :ヒノキ製金属弦ハープ「龍のハープ」(op.311, 20弦, G3-E6)
ヒノキ製金属弦ハープ「シャムロック」(op.317, 20弦, G3-E6)
桐製金属弦ハープ(op.253, 12弦, G1-D3)
ホオ/桂製カーボン弦ハープ(op.341, 13弦, G5-E7)
リンデン/桂製カーボン弦ハープ (op.335, 20弦, G2-E5)
桜製アーチドハープ(op.272, 12弦, C3-G4)
9 御使いうたいて -グリーンスリーヴス- What Child is this? Greensleeves
16世紀英国のバラッド、グリーンスリーヴスに1865年にウィリアム・チャタートン・ディックス William Chatterton Dix (1837-1898) が歌詞をつけた。1オクターヴに8つ音がある特殊な金属弦ハープとアーチドハープのデュオによる演奏。
使用ハープ :
国産ヒノキ製金属弦ハープ (op.307, 22弦, G3-E6, F#つき)
リンデン/ヒノキ製カーボン弦ハープ (op.306, 15弦, G2-G4)
10 神の御子は今宵しも Adeste Fideles -O Come, All Ye Faithful-
英国のウェイド John Francis Wade (1711-1786) の作とされるこの曲は、ボニー・チャーリーの誕生を称えるジャコバイト・ソングとしても知られていた。1745年9月にエディンバラのホリールード宮殿でボニー・チャーリー Charles Edward Stuart (1720-1788) の御前演奏をした盲目のアイルランド人ハープ奏者ヘンプソン Denis Hempson (1695-1807) も奏でていた可能性が高い。
国産ヒノキ製金属弦ハープ(op.322, 27弦, G2-E6)
11 あら野のはてに Angels We Have Heard on High
フランスの作者不詳の伝統的なクリスマスキャロル。
使用ハープ :
ヒノキ製金属弦ハープ「龍のハープ」(op.311, 20弦, G3-E6)
ヒノキ製金属弦ハープ「シャムロック」(op.317, 20弦, G3-E6)
ホオ/桂製カーボン弦ハープ (op.341, 13弦, G5-E7)
12 ゴールウェイのクリスマス・キャロル Christmas Carol as sung in the county of Galway
ピートリ/スタンフォードの曲集 (1902-5) 1050番に収録。Mrs Close という人物から得られたアイルランドのクリスマスキャロル。ミクソリディア旋法で書かれている。単旋律のみで、歌詞は残されていない。
使用ハープ: 国産ヒノキ製金属弦ハープ(op.329, 20弦, G3-E6)
13 2つのウォセイル Y Washael, Wassail Song
1曲目のウォセイルはウェールズのハープ奏者、民俗学者マリア・ジェーン・ウィリアムズ Maria Jane Williams (1795-1873) の Ancient National Airs of Gwent and Morganwg (1844/1988) に収録。Very Slowの指示があるのでもっと遅く演奏しなくてはいけないのかもしれない。クリスマスの楽しい情景が思い浮かぶ可愛い曲である。ジェーン・ウィリアムズによると「クリスマスの時期に一般に歌われるクリスマス・キャロル。十二夜に近所の家のドアで歌う習慣がウェールズの小作農の間で残されている。このイベントのために彼らは色とりどりの素敵なリボンで着飾る。ある一行は馬の頭にも同様の装飾を施す。りんごやオレンジが実った木をかたどって、枝には “Aderyn Pica Llwyd” と呼ばれる手作りの鳥を飾りつける。ウェールズの一部の地域ではウォセイルのことを “Mari Lwyd” (聖母マリア) と呼んでいる。”Washael” という語はサクソン人が祝祭のときに飲む健康の飲み物を指す語から採り入れられたものである」
ウォセイル、またはワッセイル (Washael, 英語では Wassail) はイングランドとウェールズでクリスマスの時期に飲む温かいスパイスワインやシードル、エール。これを飲みながら家々を訪問してクリスマスソングを歌ったり、リンゴの木がまた豊作になるようにお祈りする風習をワッセイリング Wassailing と呼ぶ。主にクリスマスからの「十二夜」または Old Twelfth Night (1月17日まで) に行われる。2曲目のウォセイルは1909年に英国の民俗音楽収集家セシル・シャープがグロスターシャー、バックランド Buckland のウィリアム・ベイリス Mr. William Bayliss の歌から採譜し1911年に English Folk-Carols で出版した。
使用ハープ :1曲目、メープル製金属弦ハープ(op.334, 20弦, G3-E6)
2曲目、ヒノキ製金属弦ハープ(op.324, 20弦, G3-E6)
14 ねむる み子は Lulajże Jezuniu
ポーランドの伝統的なクリスマスキャロル(子守歌)。17世紀後半に作られたと考えられている。ショパンが「スケルツォ」第1番 ロ短調 op.20 の中間部に用いている。
使用ハープ :国産ヒノキ製金属弦ハープ(op.329, 20弦, G3-E6)
15 きよしこの夜 Silent night
オーストリアの司祭、ヨゼフ・モール Josephus Franciscus Mohr (1792-1848) が作詞、小学校教師グルーバー が作曲し、1818年にニコラウス教会で初演された。
使用ハープ :国産ヒノキ製金属弦ハープ(op.329, 20弦, G3-E6)
ヒノキ製金属弦ハープ「龍のハープ」(op.311, 20弦, G3-E6)
桐製金属弦ハープ(op.253, 12弦, G1-D3)
リンデン/桂製カーボン弦ハープ (op.335, 20弦, G2-E5)